『太陽を抱く月』個人レポ

このレポは私の個人的なレポと経験談です。

 

 

私が韓国ドラマというものに本格的に出会ったのはNHKで日曜11:00から放送されていた「不滅の恋人」をみたことであった。イ・フィ役の俳優さんがとてもかっこよくてそこが出会いだったのだけど、それでも韓国ドラマは長々、ドロドロのイメージがあった私にとっては爽やかできらびやかな朝鮮王朝の史劇は大変心惹かれるものだった。

 

そこで、当時加入していたAmazon Prime Videoをあさり始める。当時の私は遅々として進まぬ(週一回の放送なのだから当たり前だが)にしびれを切らしていた。早く続きが見たい、なんでもいいから似たような良いコンテンツに触れたい、何かいいドラマはおらんか、半ばナマハゲのような気持ちでたどり着いた史劇、それが『太陽を抱く月』だった。

 

『太陽を抱く月』は一話60分とちょっと、12話という構成で韓国ドラマの初心者にとっては大変手の出しやすいドラマである。

 

以下あらすじ

 

 

 

 

朝鮮王朝時代、科挙の合格者発表を見に行った主人公ヨヌは内侍を名乗る少年フォン(実は皇太子)と出会い、二人は引かれあう。

その後、世子嬪(皇太子妃)には最終的にヨヌが選ばれるが何者かの呪いによって病を得て、死んでしまう。

しかし、ある巫女によって記憶を失いながらも生きかえり、巫女・ウォルとして存在しており、厄受け巫女として王宮の王の寝殿で夜毎に仕えるがその存在がバレてしまい、王を誘惑した罪で活人署に入れられてしまう。その後、その罪をとき、記憶も戻り、ウォルは王妃として嫁ぐ、という内容である。

 

 

これはヨヌとフォンの間の話で実際にはフォンの妹のミナ王女のヨム(ヨヌの兄)への恋慕、ヨヌとともに長い間過ごしていたソルのヨムへの恋慕という三角関係、フォンと腹違いの兄の陽明君との政治争い、ヨヌへの三角関係など韓国ドラマの史劇らしく、恋・朝敵・紆余曲折の三本立てである。

 

 

 

 

主にこれはファンタジーであり、まあ全てのドラマにおいて言えることだが身分違いの恋、記憶喪失、魔術、だのなんだの現実にはあり得ない設定が出てくるが細かいことはさておき、政争はしっかり作戦的に描かれているし、その異世界性ゆえか、話全体で整合性を欠くことはあまりなくこれがファンタジーの醍醐味だ、と言える。

 

あと何がいいか、子役がかわいいほんとにかわいい。キムスヒョン、キムユジョンとどちらも今をときめく女優さんであるが、子供の頃のお二人はまさに花が咲くような美しさでそのお顔が画面に映るだけでときめく。

正直女優さんの顔が可愛いだけで韓国ドラマを見ることは多いがやはり話が面白くなければ見ていられないものなのでこのドラマはどちらもクリアした稀有なドラマと言えるように思う。

 

また、韓国ドラマにありがちな少女マンガ的なセリフ、効果、設定がとてもときめく。個人的に青春へのコンプレックスが強く、中高生を題材にした漫画は読めば読むほど穴があったら入りたいほどには見ていて苦痛になってきてしまうが、完全に別世界の話でその要素があると素直にときめいてしまう。

 

それに主人公格の人々は皆優しい。優しさで、たまにそれが折れまがろうとも、その傲慢ささえ愛おしくなってしまうほどに優しく、魅力がある。その人間的な魅力はひとえにドラマの脚本だけでなく、俳優さんの演技によるものであり、その人が本当にそこにいて、愛すべき人物になるところが私は好きだ。

 

 

もし韓国ドラマを見たい、何から始めればいい、と問われたら私は迷いなくこの『太陽を抱く月』をお勧めすると思う。